ここではプラセンタと献血について正しく理解しておきましょう。

「なぜ献血の話が出てくるの?」美容や健康のためにこれからプラセンタを摂取してみようというのに献血の話が出てくるなんて???ですよね。

美容や病状改善に高い効果が期待できるプラセンタですが、動物の胎盤を原料とすることから、病原体に対するリスクが必ず取り沙汰されます。

感嘆符輸血や臓器移植の場合、殺菌などの処理を血液に行うわけではないので、患者さんが万一病原体などに感染している血液や臓器を輸血されてしまった場合、その患者さんも確実に感染してしまいます。

そこで、ヒトに由来するプラセンタを摂取したことがある場合、平成18年から献血をすることができなくなりました。

この措置は、ヒト由来のプラセンタが危険というわけではなく、vCJD(新変異型クロイツフェルト・ヤコブ病)へのリスクが理論上では完全に否定することはできないというものです。


少しvCJD(新変異型クロイツフェルト・ヤコブ病)についてお話すると、この病気は牛の海綿状脳症(BSE)いわゆる狂牛病と関連があるのではないかと言われています。

1990年代にイギリスで狂牛病が発生した時に、イギリスを中心にvCJDの発症患者が多く確認されたそうです。

その中でも輸血によるvCJDの感染が疑われる事例が、イギリスで3件だけあるようです。

vCJDは解明されていないことが多く、輸血前の血液に対しての有効な検査が確立していないため、患者さんのあらゆるリスクを無くすための措置だそうです。

余談ですが、イギリスで狂牛病が蔓延する以前は牛のプラセンタが主流だったそうです。


現在日本では、ラエンネックとメルスモンという2種類の製剤しかヒト由来のプラセンタはありませんし、このプラセンタ摂取時の献血規制は、注射により摂取した場合にのみ適用されます。

ハートと愛

疾患治療だけでなく、美容のためにプラセンタ注射を行う方もいらっしゃるので注意してください。

献血ができなくなるからといってヒトプラセンタが危険というわけではなく、現在までヒトプラセンタを摂取して感染症にかかったという事例は世界でもないので安心できるでしょう。

ちなみに万一の時、輸血をしてもらう場合には支障はありません

多くはないと思いますが、献血を趣味にされているかたもいらっしゃるので知識として覚えておいていただく程度で問題ないと思います。